舘川 宏之 教授
(分子生物学、細胞生物学、生物化学)
教員紹介インタビュー
2023/07/18
教員
研究内容
細胞・遺伝子のレベルからスポーツや健康に関する研究をしたいと思っています。私はこれまで、1つの細胞の中で起きるさまざまな生命現象を遺伝子や分子のレベルで理解することに魅了され、出芽酵母と動物細胞を用いて細胞生物学の研究を行ってきました。実は、1つの細胞で生育できる出芽酵母の遺伝子の中には、約37兆個の細胞で構成される我々ヒトの遺伝子とよく似たものが数多く存在します。また、我々の研究している生体膜形成現象においては、筋肉の膜修復機構に関わる遺伝子と似た遺伝子が働いています。そこでこれからは、現在までに培った知見や技術を活用して、スポーツや疾患と関連するSNPs(1塩基多型)の解析などを進めていきます。特に、スポーツや健康と大きな関わりのある筋肉については、細胞・遺伝子レベルで研究を進めていきたいと思っています。もちろん、酵母の生体膜形成の研究も継続して行います。
研究指導
現代のライフサイエンスは高度に発展しており、研究を進める上では技術の習熟が欠かせません。まずは、ライフサイエンスの基礎である、DNAやタンパク質を扱う分子生物学の技術を学んでいただきます。それらと並行して、出芽酵母や動物細胞を扱う細胞生物学や、代謝産物を扱う生化学、ヒトを含めた遺伝子やゲノムを扱う遺伝学を学び、具体的な研究テーマへと発展させていきます。限られた大学院生の時間の中でも、我々と共に実りある研究成果を得られることを願っています。
受験生へのメッセージ
これからの時代のスポーツや健康に関係する分野に携わっていく上で、ライフサイエンスの知識は一層重要なものとなってきています。スポーツ・健康につながる分子生物学、細胞生物学に興味のある方、出芽酵母や動物の細胞に興味のある方は是非お越しください。また、この分野に関係するバックグラウンドをお持ちの方もお持ちでない方も、レベルに合わせた指導をしていくので大歓迎です。
※2023年インタビュー当時の情報です。