安松 幹展 教授
(運動生理学、環境生理学、フットボールサイエンス)
教員インタビュー
2023/08/02
教員
研究内容
主な研究テーマは、サッカーのパフォーマンスに対する暑熱環境の影響について、人工気候室内での実験、暑熱環境下でのトレーニングやゲーム、およびサッカーの試合をシミュレートしたフィールド実験から研究しています(下図)。
図. サッカーのパフォーマンスに対する暑熱環境の影響を解明する研究手段
その他の研究テーマとして、サッカー選手に対するフィジカルテストの検討(安松と早川, 2019)、ゲーム中のフィジカルパフォーマンス分析(安松, 2016)、効果的なフィジカルトレーニング内容(安松, 2023; 安松, 2019)など、サッカーに対するスポーツ科学的アプローチに関して報告しています(安松, 2020)。
東京都立大学大学院の在籍中は、ラットの体温調節中枢における脳内伝達物質の変動を観察し(Yasumatsu et al., 1998)、その後は、日本サッカー協会の科学研究委員会の委員として、育成年代のサッカー大会における暑熱環境の影響について研究(安松, 2010)、サッカーの試合中の効果的な暑熱対策方法に関する研究(Yasumatsu et al., 2008; 安松ら, 2002)、また、サッカー日本代表のコンディショニングスタッフとして、日本人サッカー選手のフィジカル的特徴に関する研究を行ってきました(安松, 2012; 安松と広瀬, 2010; Brocherie et al., 2005)。
Copenhagen大学のJens Bangsbo博士の研究室滞在中は、サッカー選手に対する高体温の影響を、同大学のLars Nybo博士らと共同研究しました(Yasumatsu et al., 2010)。また、国立スポーツ科学センターとの共同研究では、スポーツ医・科学研究事業「暑熱対策に関する研究」研究班員として、オリンピックでのサッカー競技における予選リーグの連戦を想定した研究や(Yasumatsu et al., 2017)、暑熱環境下での効果的な対策に関する研究を最近は行っています(中村ら, 2022; Nakamura et al., 2021)。
東京都立大学大学院の在籍中は、ラットの体温調節中枢における脳内伝達物質の変動を観察し(Yasumatsu et al., 1998)、その後は、日本サッカー協会の科学研究委員会の委員として、育成年代のサッカー大会における暑熱環境の影響について研究(安松, 2010)、サッカーの試合中の効果的な暑熱対策方法に関する研究(Yasumatsu et al., 2008; 安松ら, 2002)、また、サッカー日本代表のコンディショニングスタッフとして、日本人サッカー選手のフィジカル的特徴に関する研究を行ってきました(安松, 2012; 安松と広瀬, 2010; Brocherie et al., 2005)。
Copenhagen大学のJens Bangsbo博士の研究室滞在中は、サッカー選手に対する高体温の影響を、同大学のLars Nybo博士らと共同研究しました(Yasumatsu et al., 2010)。また、国立スポーツ科学センターとの共同研究では、スポーツ医・科学研究事業「暑熱対策に関する研究」研究班員として、オリンピックでのサッカー競技における予選リーグの連戦を想定した研究や(Yasumatsu et al., 2017)、暑熱環境下での効果的な対策に関する研究を最近は行っています(中村ら, 2022; Nakamura et al., 2021)。
- 安松幹展,早川直樹,4章 サッカーに必要な体力・コンディショニングの評価法,コーチとプレーヤーのためのサッカー医学テキスト【第2版】,日本サッカー協会スポーツ医学委員会 編, 金原出版, pp. 31-44,2019.
- 安松幹展, サッカーにおけるゲームフィジカルデータの活用, 統計, 8-13, 67(7), 2016.
- 安松幹展, フィットネストレーニング・体力テスト-サッカー-, フットボールの科学, 141-147, 18(1), 2023.
- 安松幹展,第5章 球技におけるトレーニングの原則 2節 体力トレーニングのオーガナイズとポイント,球技のコーチング学, 日本コーチング学会編, 大修館書店, pp. 156-167,2019.
- 安松幹展,12 サッカーに対するスポーツ科学的アプローチ,サッカー13の視点, 大串哲朗・山本敦久・島崎崇史 編,創文企画, pp. 161-172, 2020.
- YASUMATSU M., YAZAWA T., OTOKAWA M., KUWASAWA K., AIHARA Y., Monoamines, amino acids and acetylcholine in the preoptic area and anterior hypothalamus of rats: measurements of tissue extracts and in vivo microdialysates, Comparative Biochemistry and Physiology Part A, 121: 13-23, 1998.
- 安松幹展,第Ⅸ章 サッカーの環境対策,サッカーのコンディショニング-ベストパフォーマンスづくりの理論と実際,戸苅晴彦・池田誠剛 編,大修館書店, pp. 125-142,2010.
- M. Yasumatsu, O. Miyagi, J. Ohashi, H. Togari, S. Nishikawa, H. Hasegawa, S. Ishizaki, T. Yoda, Effect of leg cooling at half time breaks on performance of soccer-simulated exercise in a hot environment, in Science and Football VI, ed. Thomas Reilly, Routledge, London and New York, 255-259, 2008.
- 安松幹展, 宮城修, 大橋二郎, 田中英登, 暑熱環境下での長時間の間欠的運動パフォーマンスに対する水分補給の効果, デサントスポーツ科学, 23, 115-124, 2002.
- 安松幹展, 日本代表チームにおけるゲーム中のフィジカルパフォーマンス, フットボールの科学, 4-9, 7(1), 2012.
- 安松幹展,広瀬統一,フィジカルチェック結果からみた日本人選手の特徴,トレーニング科学,307-312, 20 (4), 2010.
- F. Brocherie, T. Morikawa, N. Hayakawa, M. Yasumatsu, Pre-season anaerobic performance of elite Japanese soccer players, in Science and Football V, ed. T. Reilly, Routledge, London and New York, 144-154, 2005.
- Yasumatsu M , Gunnarsson TP, Nybo L, Bangsbo J., The effect of hyperthermia on soccer performances, The second Conference on Science and Soccer, Conference programme, 43-44, 2010.
- Yasumatsu M., Tobita A., Nakamura D., Tanabe Y., Iwayama K., Ishibashi A., Nakamura M., Ishii Y., Takahashi H., Effects of 3 matches in a week on football performance and dehydration level in hot environments, ECSS, July, Dublin/IRE, 2018.
- 中村真理子, 中村大輔, 内藤貴司, 安松幹展, 長谷川博, 東京2020 大会サッカー競技に向けた日本代表選手への暑熱対策支援の取り組み, 第4章 各競技における東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会での支援, 特集:東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた暑熱対策〜暑熱対策プロジェクト〜, Journal of High Performance Sport, 9, 132-138, 2022.
- Nakamura M, Nakamura D, Yasumatsu M, Takahashi H, Effect of ice slurry ingestion on core temperature and blood pressure response after exercise in a hot environment, J Thermal Biology 98, https://doi.org/10.1016/j.jtherbio.2021. 102922, 2021.
研究指導
これまでの前期課程および後期課程のほとんどの修了生が、サッカーなどスポーツ指導の現場に就職しており、大学院での研究内容を活かした活動を続けています。したがって、大学院在学中から体育会やプロスポーツチームなどでコーチやトレーナー、栄養スタッフなどとして活動しており、実際の指導現場で行っている活動に関する内容を研究テーマにし、指導現場と研究活動の両立を目指しているのが特徴です。
学位論文テーマ
学位論文テーマ
- フットサル競技の体力特性に関する研究(大室龍大, 2020年度博士学位論文)
- サッカーにおけるトレーニング負荷の変動がゲームフィジカルパフォーマンスに及ぼす影響(田村快, 2022年度修士学位論文)
- サッカーのパフォーマンス向上のためのトレーニング負荷量管理に関する研究(保坂太雅, 2020年度修士学位論文)
- セッションRPEを利用したサッカー選手のトレーニング負荷量の評価(飛田晃典, 2019年度修士学位論文)
- サッカーにおけるSmall-Side Game Trainingがフィジカル,認知判断・スキル,ゲームパフォーマンスに及ぼす影響(広瀬周, 2018年度修士学位論文)
- 野球審判員の判定パフォーマンスに関する研究(元雄潤, 2013年度修士学位論文)
- コンディションチェックテストとしてのYo-Yo intermittent recovery testの有用性の検討 —ゲームパフォーマンスとの関係から—(前迫雅人, 2013年度修士学位論文)
- サッカーにおける運動強度とパフォーマンスの関係(橋口宏樹, 2011年度修士学位論文)
実践的な取り組み
アジアサッカー連盟や日本サッカー協会での指導者養成チューターとして、また日本スポーツ協会の「スポーツ活動中の熱中症予防に関する研究」研究班員、国立スポーツ科学センター スポーツ医・科学研究事業「暑熱対策に関する研究」研究班員、東京都消防庁消防技術安全所技術改良検証課題検討委員会委員としての活動に、研究内容を活用しています。
受験生へのメッセージ
スポーツ現場で活用できる研究内容をテーマにして、スポーツ現場での活動と研究活動との両立を目指す人を待っています!
※2023年インタビュー当時の情報です。