修了生の声

コミュニティ福祉学研究科博士課程前期課程修了(大学院特別進学生制度) 古賀 ますみさん

2024/07/26

大学院生・修了生

大学院での生活・経験について教えてください

 私は社会人入学制度を利用し、2017年にコミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科に入学しました。それまでは、二人の子供と主人との4人家族の平凡な働くママでした。しかし、子供たちの部活動の応援を通じて、スポーツについて専門的に学びたいという強い思いが芽生え、一念発起して大学受験勉強を始めました。家族は当初、私が合格するとは思っていなかったようですが、私の決意は固く、勉強に真剣に取り組みました。平日は仕事があったため、通勤時間や週末に集中して勉強し、合格を果たしました。
学部4年次には大学院特別進学生制度を利用し、大学院1年生の授業を先取り履修。これにより、学部と合わせて5年間で修士課程を修了することができました。授業はどれも興味深く、毎回ワクワクしながら学びました。その結果、学部卒業時には200単位を超える履修数となりました。
卒論および修士論文では、加藤晴康教授のもと、「メラトニン」というホルモンについて研究しました。メラトニンには抗酸化作用があることが知られており、それが運動によって記憶力にどのように関連しているのか、また筋内での産生が行われているかというテーマで研究を行いました。東京医科歯科大学との共同研究でラットを使った実験など、大学に入学する前には想像もできなかった貴重な経験を積むことができました。
学業以外では、大学の和太鼓クラブに所属し、5年間にわたり若い学生たちと共に和太鼓の演奏に打ち込みました。この経験も素晴らしい思い出となっています。

現在の仕事やその他の活動について

現在、私は高知県の土佐町という山間部にある、人口3500人余りの町のスポーツコミッションで働いています。主な仕事は、町民の健康増進事業(ウエルネス事業)を推進することです。この事業は担当が私しかおらず立ち上げたばかりなので、やるべきことが山のようにあり、町役場や社会福祉協議会(社協)などと連携しながら進めなくてはならず、関係づくりや仕組みづくりに奔走しています。
また、土佐町スポーツコミッションには競技カヌーのクラブチームがあり、人手不足のため競技カヌークラブのマネージャーも兼任しています。事務作業から大会引率まで幅広く担当し、練習中の安全確保のため船舶免許を取得し、救助ボートの操縦も行っています。これらの仕事も、大学入学前には想像もできなかったことばかりです。

大学院と現在の仕事の関連について

大学院でのメラトニン研究そのものを仕事で生かすことは残念ながら今のところありませんが、ウエルネス事業では、在学時に健康運動指導士やパラスポーツ指導員の資格を取得したことが役立っています。また、カヌークラブのマネージャー業においては、取得した教員免許が大いに役立っています。
役に立っているのは資格だけではありません。大学や大学院で多くの先生方や学生たちと触れ合った経験は今の仕事にも大きく役立っています。年齢に関係なく仲間として同じ目標を目指し協力し合うことや、様々な考えや個性を持った人たちと一緒に何かを成し遂げる難しさや達成する方法は学生時代に培われたものだと思います。

これから大学院を目指す方へ:大学院は自身の研究を深める場所です。しかし同時に、多くの先生方や仲間と切磋琢磨できる貴重な機会を提供してくれる場所でもあります。新しい出会いと素晴らしい環境に身を置き、自分の可能性を大きく広げてほしいと思います。

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