大学院生の声

スポーツウエルネス学研究科博士課程前期課程2年次 前田 弘さん

2024/08/22

大学院生・修了生

大学院に入学しようと思ったきっかけを教えてください。どのような点に魅力を感じましたか。

私は長年アスレティックトレーナーとしてスポーツ現場(サッカー)で活動し、世界大会(FIFA World Cup)にも日本代表チームのアスレティックトレーナーとして4大会に帯同させていただきました。
現場では、筋肉の張り感や違和感を訴えるアスリートのサポートをし、チームのトレーナーとして最善を尽くしています。そこで、筋肉の張り感や違和感を客観的に評価する方法を見つけ、エビデンスに基づいて怪我の予防やマッサージなどの手技療法についての研究をしたいと考えるようになりました。立教大学にはその研究に携わってくださる著名な教授陣・環境があることが大きな魅力でした。

大学院の生活について教えてください

私は興味のある科目を履修登録し、これまで知らなかった多くのことを学んでいます。勉強が楽しく、非常に充実した生活を送っています。社会人として働きながら学んでいますが、学生である以上、授業には休まず出席することを目標に頑張っています。オンラインで実施される授業も多いので、その場合には仕事で海外にいても出席できます。また、スポーツ現場では選手から多くのことを学びますが、大学では学部を卒業してすぐに進学してきた若い学生さんからも多くを学ぶことができ、感謝しています。

どのような研究を行っていますか。研究の面白さについて教えてください。

アスリートの筋疲労を評価する研究を行っています。筋疲労を正確に評価することで、パフォーマンスの向上や怪我のリスク管理に役立ちます。現在の評価方法には、表面筋電図やバイオマーカーがありますが、信頼性や測定の手間に課題があり、選手にストレスを与えてしまいます。
研究では、尿検体を使ったメタボローム解析に注目しています。尿は採取が容易で非侵襲的であり、多くのバイオマーカーを含んでいるため、健康管理のための検査としても広く使われています。この研究の目的は、筋疲労時に変化する新しいバイオマーカーを尿中から発見し、アスリートの筋疲労を評価する方法を確立することです。また、アスリートが筋疲労回復のために受けるマッサージの効果も明らかにすることを目指しています。

大学院の勉強は将来どのように活かしたいと思っていますか。

最終的には、簡易尿検査による筋疲労の評価キットを開発したいと考えています。そして、アスリートが怪我なく最高のパフォーマンスを出すことができる信頼されるアスレティックトレーナーとして活動していきたいと考えています。

最後に、受験を考えている方に、スポーツウエルネス学研究科の特徴や魅力を伝えてください。

私は「一生勉強」という言葉を両親や師匠、先輩方から聞かされていました。実際、年齢的にも現場を離れる歳となり、新たに勉強させていただく意欲を起こさせてくれたのは立教大学の先生方や環境だと思います。「学ぶ」とは心をワクワクさせてくれることだと感じています。好きな仕事を続けるために私は学んでいます。「人生を楽しんでいるか?」と10年後の自分に問いかけても、「十分に愉しんでいる!」と胸を張って言えると思えます。大学の学びから、知識や技術を高められたこと、また人間的にも成長させてくれたこと、立教大学と指導してくださっている先生方に心から感謝申し上げます。

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