立教大学

学部生時代、卒業後に就職することを考えた際、やりたいことが見つからず将来に不安がありました。しかし、学部の授業を通して、長年続けてきたスポーツを様々な視点から見ることの面白さに気づき、学びを深めたいと徐々に思うようになりました。学部2、3年次は大学院生とお話しする機会が多く、会話を通じて、就職前に大学院に進学することで視野を広げ、自分自身の選択肢を増やせると思い、進学を決めました。
私は大学院特別進学生制度を利用して大学院に進学しました。この制度では、学部４年次に大学院１年次の授業を履修できるため、学部と合わせて合計５年間で修士課程を修了できます。
私は体育会サッカー部女子チームに１年次から選手として在籍し、学部４年次の途中から現在まではスタッフとして活動しています。学部生の時から大学院でより専門的に学ぶことによってチームに還元したいという思いと、時間を有効に使いたいという思いから、この大学院特別進学生制度を利用しました。

毎日学びがあり、刺激的な日々を送っています。大学院では、スポーツ分野とウエルネス分野両方の授業を履修する必要があります。このカリキュラムにより、「すべての人の生きる歓びのために」という理念のもと、幅広い分野を学ぶことが出来ています。また、スポーツ分野とウエルネス分野を分けて考えるのではなく、融合させた課題に対して両方の視点から考える授業も展開されています。
研究活動では、時間を作って論文を読んだり、調査で得られたデータを分析したりしています。また、課外活動として、体育会サッカー部女子チームの学生コーチを務めています。スタッフとして様々なことを考える中で、うまくいかないことも多いですが、チームや個人の成長に携われることに幸せを感じています。
研究活動や課外活動を通じて、スポーツウエルネス学研究科の先生方を始め、多くの方々に日々の生活を支えていただいています。タイムマネジメントが上手くいかず悩むこともありますが、それも学びだと捉え日々成長を感じています。

グリットという概念について研究をしています。グリットとは日本語では「やり抜く力」と呼ばれ、非認知能力の一つです。スポーツ活動を通じて、困難に直面しても努力をし続けられる人と努力を続けられない人には、どのような違いがあるのかに興味を持ったことが、グリットを研究し始めたきっかけです。
また、グリットを高める要因としてマインドセットとスポーツ活動が注目されています。マインドセットとは、自分の知能に関する考え方のことで、努力で自分の能力を伸ばせると考える「成長思考」と、努力しても自分の能力は変わらないと考える「固定思考」に分けられます。私は、グリットとマインドセットの関連やスポーツ活動との関連について研究を進めています。過去のスポーツ歴やスポーツ活動での経験が現在のグリットとどのように関わっているかを調査し、スポーツ現場において、どのような指導がウエルネスの向上につながるのかを長期的に見ていきたいと考えています。
興味がある内容を追求することで、その過程で知らなかったことを知ることが出来る点が、研究の面白さだと感じています。また、研究は地道に進めていく部分も多いですが、その過程で学んだことを、スポーツ現場や実生活に活かせるとより面白いと感じます。

私は、目の前の人がたとえ困難な状況にあっても健康や生きることに対して、少しでも前向きになれるような手助けが出来る人になりたいと考えています。そして、そのサポートの範囲を広げていきたいと考えています。
大学院では、一つのことに対して多角的な視点を持つことの重要性を学びました。そのため、物事に対して先入観を持たずに取り組み、問題の本質について考えられるようになりたいと考えています。目標達成に向けて、大学院での学びを自分の中で結びつけ、今後に活かしていきたいです。

大学院では、追求したいことを自由に追求できる環境が整っています。
先生方との距離が近いため、疑問に思ったことや新たに取り組みたいことがある際に、相談しやすい環境があります。また、大学院には向上心を持った多くの方が集まり、様々なバックグラウンドを持っているため、自分が知らなかった世界を知ることが出来ます。私はスポーツウエルネス学研究科に入学し、さまざまな分野で活躍されている方に出会うことで成長し、自分の可能性が広がったと感じています。
大学院では研究だけではなく、他の興味があることにも挑戦できる環境が整っています。何か追求したいことがある方や可能性を広げたいと考えている方は、大学院への進学を検討してみてください。